令和6年4月のひとこと:足のトラブルについて
こんにちは。皆さん、普段足のトラブルでお困りの事はありますか?
糖尿病では、糖尿病性神経障害と共に、血流障害を合併する事があり、特に足のトラブルが起こります。その為、当院では下肢を中心に症状がある方、神経障害が心配な方を中心に足チェックを行っています。その中で特に多いと感じるのが、爪白癬や巻き爪です。
今回はこの2つの爪の事について、お話ししたいと思います。
皆さん、爪は何で出来ているかご存じでしょうか?
爪は皮膚の角質層がケラチンという蛋白質に変化したもので出来ており、指先の保護、指先の知覚、指先の力を増しバランスをとるという役割をしています。
また、足の爪の伸びは遅く、全て生え替わるのに半年から1年位かかると言われています。
高血糖が続くと、白血球の中の好中球という、体内に侵入した細菌や真菌感染から体を守る成分の機能が低下する事で、抵抗力も低下し、細菌感染症を引き起こしやすくなります。
悪化した場合、蜂窩織炎や足の壊疽の原因になる事もあります。
では、糖尿病のある患者さんがかかりやすい、爪白癬についてお話しします。
爪白癬は爪の中に、カビの一種である皮膚糸状菌(白癬菌)が入り込み、爪の表面が白く変色し、肥厚してきます。
爪ももろくなり、ボロボロと砕けてきたり、巻き爪の要因になったりします。
前述した通り、爪のはえ変わりに半年から1年かかる為、治療は長期間かかり、完治するまでの治療期間は最低でも3~6か月程度必要です。また、抗真菌薬には、副作用で肝機能異常が出る事があり、治療期間中に肝機能検査を定期的に受ける必要があります。
次に爪のトラブルで相談される事の多い、巻き爪についてお話しします。
巻き爪が起こる原因は様々ですが、主な要因は爪に加わる力のバランスが崩れる事により、発症します。
爪が横から圧迫されたり、爪が下から受ける力が弱くなったりすると、爪の端が内側に向かって巻いていくと考えられています。
又、高齢者や足の趾を地面に着けないまま歩くタイプの方も足趾が地面からの力を受けない為、爪がなだらかなアーチ型に保つことが出来ず、巻き爪になりやすいと言われています。
その他、爪白癬や足の変形や薬剤による影響などでも巻き爪になる事があります。
爪は体のバロメーターと言われ、爪のすぐ下に毛細血管が集中しており、身体の異常、外的刺激などの影響を受けると爪の色や形に変化が生じやすい事から、爪の観察をする事は大切です。
特に糖尿病性足病変による、爪の変形や足のトラブルは日常生活に支障をきたすと言われています。
日頃から足の爪の状態をチェックする習慣を付け、早期発見、早期治療を心掛けましょう。
少しでも気になる事がありましたら、遠慮なくスタッフまでご相談ください。
糖尿病では、糖尿病性神経障害と共に、血流障害を合併する事があり、特に足のトラブルが起こります。その為、当院では下肢を中心に症状がある方、神経障害が心配な方を中心に足チェックを行っています。その中で特に多いと感じるのが、爪白癬や巻き爪です。
今回はこの2つの爪の事について、お話ししたいと思います。
皆さん、爪は何で出来ているかご存じでしょうか?
爪は皮膚の角質層がケラチンという蛋白質に変化したもので出来ており、指先の保護、指先の知覚、指先の力を増しバランスをとるという役割をしています。
また、足の爪の伸びは遅く、全て生え替わるのに半年から1年位かかると言われています。
高血糖が続くと、白血球の中の好中球という、体内に侵入した細菌や真菌感染から体を守る成分の機能が低下する事で、抵抗力も低下し、細菌感染症を引き起こしやすくなります。
悪化した場合、蜂窩織炎や足の壊疽の原因になる事もあります。
では、糖尿病のある患者さんがかかりやすい、爪白癬についてお話しします。
爪白癬は爪の中に、カビの一種である皮膚糸状菌(白癬菌)が入り込み、爪の表面が白く変色し、肥厚してきます。
爪ももろくなり、ボロボロと砕けてきたり、巻き爪の要因になったりします。
前述した通り、爪のはえ変わりに半年から1年かかる為、治療は長期間かかり、完治するまでの治療期間は最低でも3~6か月程度必要です。また、抗真菌薬には、副作用で肝機能異常が出る事があり、治療期間中に肝機能検査を定期的に受ける必要があります。
次に爪のトラブルで相談される事の多い、巻き爪についてお話しします。
巻き爪が起こる原因は様々ですが、主な要因は爪に加わる力のバランスが崩れる事により、発症します。
爪が横から圧迫されたり、爪が下から受ける力が弱くなったりすると、爪の端が内側に向かって巻いていくと考えられています。
又、高齢者や足の趾を地面に着けないまま歩くタイプの方も足趾が地面からの力を受けない為、爪がなだらかなアーチ型に保つことが出来ず、巻き爪になりやすいと言われています。
その他、爪白癬や足の変形や薬剤による影響などでも巻き爪になる事があります。
爪は体のバロメーターと言われ、爪のすぐ下に毛細血管が集中しており、身体の異常、外的刺激などの影響を受けると爪の色や形に変化が生じやすい事から、爪の観察をする事は大切です。
特に糖尿病性足病変による、爪の変形や足のトラブルは日常生活に支障をきたすと言われています。
日頃から足の爪の状態をチェックする習慣を付け、早期発見、早期治療を心掛けましょう。
少しでも気になる事がありましたら、遠慮なくスタッフまでご相談ください。