みなさんこんにちは!!
まだまだ日中は暑い日が続いていますが、朝晩は涼しく過ごしやすくなってきました。
夏の疲れが出るこの時期は体調を崩さないように注意しましょう。
さて、今月は糖尿病の合併症のひとつである大血管障害について勉強してみましょう。
みなさんもご存じの通り、糖尿病は血糖値が高くなる病気ですが、血糖値を高いまま
放っておくと様々な糖の代謝物質(AGEs:終末糖化産物)が血管を変性させ、
特に動脈硬化が進行します。
動脈硬化とは、動脈の壁にコレステロールなどの物質がたまることで、
血管が硬く、かつもろくなる状態をいいますが、血管の老化とも言えます。
血管の老化ですから、年をとると誰でも動脈硬化はおこる訳ですが、
糖尿病、脂質異常症、高血圧などがあると
同じ年齢の人以上に血管の老化(動脈硬化)が進んで、
色々な血管の合併症を引き起こします。
この合併症が脳血管などの比較的太い血管で起こるのが
大血管障害といわれる合併症になります。
脳の血管で起こると脳梗塞に、心臓に酸素を送る冠動脈で起こると狭心症や心筋梗塞に、
足の血管で起こると閉塞性動脈硬化症になります。
糖尿病による大血管障害の特徴
・糖尿病がない方に比べて2~3倍脳梗塞発症のリスクが高い。
・若い年齢から発症する。
・糖尿病と診断される前段階の時期から食後高血糖により動脈硬化が進行する。
・糖尿病性神経障害を合併していると、狭心症や心筋梗塞の時の胸の痛みを感じにくい、または感じないことがあります。そのため発見が遅れてしまうという危険性があります。
動脈硬化による大血管障害を防ぐには
糖尿病に加え、高血圧や脂質異常を合併すると動脈硬化の進行リスクが非常に高くなります。
動脈硬化の予防には糖尿病の治療はもちろんですが、血圧や脂質に関しても
しっかりコントロールすることが必要です。
血圧は130/80mmHg未満、LDLコレステロール120mg/dl未満、中性脂肪150mg/dl未満、
HDLコレステロール40mg/dl以上を目標にしましょう!
最近動いたあと息切れがする、坂道や階段の昇降が辛いなどの症状はありませんか?
足の冷感や、歩行時ふくらはぎが痛みが強いことはありませんか?
この様な症状がある方は、是非医師や看護師に相談してください。